アダルト系のサイトに多いとされる架空請求や不当請求ですが、出会い系サイトも例外ではありません。

アダルト系のサイトや出会い系サイトの場合は、利用していることを家族や周囲に知られたくない一心で請求に応じてしまう傾向があるため、消費者センターなどに寄せられる相談件数よりもはるかに多い被害者がいるとされています。

ここでは、架空請求や不当請求による被害を最小限に防ぐための対処法についてまとめています。

架空請求と不当請求の違い

まずはじめに、架空請求と不当請求に違いについて見てみましょう。

架空請求とは、契約してもいないのに契約したようかのに見せかけ、架空の項目で請求を行い金品をだまし取る詐欺行為です。

一方、不当請求とは、事前に契約はしたものの契約とは違った内容で一方的に請求してくることを言います。

両者を同じようなものと考えている人も多いと思いますが、対処法はそれぞれ違ってきますので正しく理解しておく必要があります。

架空請求とその対処法

架空請求の場合は、いつの間にか契約されていきなり請求してくるという悪質極まりない詐欺行為です。

ひと昔前に私も経験がありますが、アダルトサイトで「無修正動画を見る」というリンクをクリックしたとたん別のウィンドウが開いて「契約が完了しました!」…だって。

これがいわゆるワンクリック詐欺っていうヤツです。

請求金額は、な・な・なんと99,800円!10万を切って安く見せようとでも思ったんでしょうか?

そのウィンドウを閉じようとしても自動的にすぐまた表示されます。

ブラウザを閉じてもパソコンを再起動しても表示されるのです。

ウィルス型架空請求ってヤツです…。

請求のメッセージには、請求金額のほかにも次のような文言も書かれていました。

「このウィンドウは、お客様からの入金が確認でき次第表示されなくなります。」

「請求に応じない場合は、商取引法に基づき法的措置をとらせていただきます。」

このような架空請求の対処法は、完全無視です。

間違っても請求に応じてはいけません。

無視できないのは、消しても消しても表示されるウィンドウですが、私の場合はパソコンの「システムの復元」で対処しました。

今では、ウィルスソフトの開発が進み危険なサイトとして弾いてくれますが、当時はネット上でも割とざわついていましたね。

不当請求とその対処法

架空請求と不当請求の大きな違いは、合意のうえで事前に契約が行われているかいないかです。

それにより、対処法が全然違ってきます。

架空請求の場合は完全無視でよかったのですが、不当請求の場合はそうはいきません。

仮に1,000円分のサービスを利用したとして、その時の請求が10,000円だった場合、一見法外な不当請求に思えますが、もしかしたらどこかに10,000円を請求される理由があるのかもしれません。

ですから、問題解決までには次のような手順を踏むことになります。

契約の内容を確認する

まずは、契約の内容を今一度確認してみましょう。

もしかするとサービスを利用する上での規約で、10,000円を支払わなければいけないような条件が(小さく)書かれているかもしれません。

サービスを利用する上で自分に落ち度がなければ、堂々と次のステップへ移りましょう。

請求元に確認する

自分に1,000円分のサービスしか利用していないという確信があれば、請求元に請求金額の差異について確認を行います。

そこで、請求元からの説明に納得すれば支払えばいいだけです。

もし、請求元の説明に納得いかない場合や請求元からの説明がない場合は、請求元に対して消費者センターなどに相談する旨の連絡を入れます。

ごく稀ではありますが、この段階で通常通りの請求(1,000円)になるケースもあります。

しかし、公的な機関に相談するといった時点で通常の請求にするというのは、不当な請求を認めているようなものですから即退会した方が良いでしょう。

公的な機関に相談する

請求元からの説明もなく一方的に不当と思われる請求が続く場合は、消費者センターなどの公的な機関に相談しましょう。

アダルトサイトや出会い系サイトを利用した場合は相談を躊躇することもあるでしょうが、少額ならまだしも大きな金額を請求されている場合などは、公的な機関に相談して被害を最小限にとどめるべきです。